古物営業で行わなければならない「確認等の義務」とその免除とは?

2015.08.29

古物営業を行う者には、盗品の流通を防ぐという観点から『確認等の義務』が課せられています。又、その義務が免除される場合もありますので、それを順に説明していきます。

確認等の義務

まずは、『確認等の義務』が、1号営業から3号営業を営む者にどのように課せられているのかをみていきましょう。

古物商の場合(1号営業)

古物商は、古物の売買や交換する場合、また、これらを委託によって受ける場合には、その相手方の住所、氏名、職業及び年齢の確認をし、又はその相手方からその住所、氏名、職業及び年齢が記載された文書(その者の署名のあるものに限る。)の交付を受けなければならないことなどが、古物営業法第15条第1項において規定されています。

確認の具体的な方法は、古物営業法施行規則第15条第1項~3項に、以下のように規定されています。

  • 対面取引においては、運転免許証などの相手方の身元を確かめるに足りる資料を受け、又はその相手方以外の者でその相手方の身元を確かめるの足りる者に問い合わせることとされています。
  • 非対面取引においては、相手方から住所、氏名、職業及び年齢の申出を受けるとともの住民票の写しの送付を受け、本人名義の口座に代金を振り込むなどの措置をとることなどが一例として挙げられています。

古物市場主の場合(2号営業)

古物市場主は、古物市場において取引をしようとする者について、許可証・行商従業者証その他の証明書の提示により、古物商又はその代理人等であることを確かめなければならないことが古物営業法施行規則第15条第4項に規定されています。

古物競りあっせん業者の場合(3号営業)

古物競りあっせん業者は、古物の売却をしょうとする者から出品を受け付けようとするときは、その者の真偽を確認するための措置を取るように努めなければならないこととされています。出品者の確認は、出品を受け付ける前に実施しなければならないので、古物競りあっせん業者が申込みを受けた後直ちに出品を認めようとする場合には、その者の真偽を確認するための措置を即時に行う必要があります。
具体的は、口座振替による認証、通常のクレジットカードによる認証のほか、これらと同程度の効果があるものであればよいとされています。

参考条文

【古物営業法 第15条第1項】
古物商は、古物を買い受け、若しくは交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けようとするときは、相手方の真偽を確認するため、次の各号のいずれかに掲げる措置をとらなければならない。

  1. 相手方の住所、氏名、職業及び年齢を確認すること。
  2. 相手方からその住所、氏名、職業及び年齢が記載された文書(その者の署名のあるものに限る。)の交付を受けること。
  3. 相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。以下同じ。)による記録であつて、これらの情報についてその者による電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律 (平成十二年法律第百二号)第二条第一項 に規定する電子署名をいい、当該電子署名について同法第四条第一項 又は第十五条第一項 の認定を受けた者により同法第二条第二項 に規定する証明がされるものに限る。)が行われているものの提供を受けること。
  4. 前三号に掲げるもののほか、これらに準ずる措置として国家公安委員会規則で定めるもの

【古物営業法施行規則第15条】
  法第十五条第一項第一号 の規定による確認は、身分証明書、運転免許証、国民健康保険被保険者証等相手方の身元を確かめるに足りる資料の提示を受け、又は相手方以外の者で相手方の身元を確かめるに足りるものに問い合わせることによりするものとする。
 法第十五条第一項第二号 に規定する署名は、当該古物商又はその代理人、使用人その他の従業者(第四項において「代理人等」という。)の面前において万年筆、ボールペン等により明瞭に記載されたものでなければならない。この場合において、古物商は、当該署名がされた文書に記載された住所、氏名、職業又は年齢が真正なものでない疑いがあると認めるときは、前項に規定するところによりその住所、氏名、職業又は年齢を確認するようにしなければならない。
 法第十五条第一項第四号 の国家公安委員会規則で定める措置は、次のとおりとする。

  1. 相手方から、その住所、氏名、職業及び年齢の申出を受けるとともに、その印鑑登録証明書及び当該印鑑登録証明書に係る印鑑を押印した書面の送付を受けること。
  2. 相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の申出を受け、並びにその者に対して、本人限定受取郵便物等(名あて人本人若しくは差出人の指定した名あて人に代わって受け取ることができる者に限り交付する取扱いをされる郵便物又は民間事業者による信書の送達に関する法律 (平成十四年法律第九十九号)第二条第六項 に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項 に規定する特定信書便事業者が送達する同条第三項 に規定する信書便物(以下「信書便物」という。)をいう。以下同じ。)を送付し、かつ、その到達を確かめること。
  3. 相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の申出を受け、並びにその者に対して金品を内容とする本人限定受取郵便物等を送付する方法により当該古物の代金を支払うことを約すること。
  4. 相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の申出を受けるとともにその住民票の写し、住民票の記載事項証明書、戸籍の謄本若しくは抄本(戸籍の附票の写しが添付されているものに限る。)又は印鑑登録証明書(以下「住民票の写し等」という。)の送付を受け、並びに当該住民票の写し等に記載されたその者の住所に宛てて配達記録郵便物等(引受け及び配達の記録をする取扱いをされる郵便物若しくは信書便物又はこれと同様の取扱いをされる貨物(貨物自動車運送事業法 (平成元年法律第八十三号)第三条 の許可を受けた者その他の適法に貨物の運送の事業を行う者が運送するものに限る。)をいう。以下同じ。)で転送をしない取扱いをされるものを送付し、かつ、その到達を確かめること。
  5. 相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の申出を受けるとともにその住民票の写し等の送付を受け、並びに当該住民票の写し等に記載されたその者の氏名を名義人の氏名とする預貯金口座への振込み又は振替の方法により当該古物の代金を支払うことを約すること。
  6. 相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の申出を受けるとともにその身分証明書、運転免許証、国民健康保険被保険者証等その者の身元を確かめるに足りる資料の写し(明瞭に表示されたものに限る。)の送付を受け、当該資料の写しに記載されたその者の住所に宛てて配達記録郵便物等で転送をしない取扱いをされるものを送付し、かつ、その到達を確かめ、並びに当該資料の写しに記載されたその者の氏名を名義人の氏名とする預貯金口座への振込み又は振替の方法により当該古物の代金を支払うことを約すること(当該古物に係る法第十六条 の帳簿等又は電磁的方法による記録とともに当該資料の写しを保存する場合に限る。)。
  7. 法第十五条第一項第一号 から第三号 まで又は前各号に掲げる措置をとった者に対し識別符号(不正アクセス行為の禁止等に関する法律 (平成十一年法律第百二十八号)第二条第三項 に規定する識別符号をいう。)を付し、その送信を受けることその他のこれらの規定に掲げる措置をとった者を識別でき、かつ、その者に第三者がなりすますことが困難な方法により、相手方についてこれらの規定に掲げる措置を既にとっていることを確かめること。

 古物市場主は、古物市場において取引をしようとする者について、許可証、行商従業者証その他の証明書により、古物商又はその代理人等であることを確かめるようにしなければならない。

確認等の義務の免除

以上のように、古物営業を営む者には、確認等の義務が課せられていますが、以下のような場合には、確認等の義務が免除されるということが、古物営業法第15条第2項と古物営業法施行規則第16条に規定されています。

  1. 対価の総額が1万円未満である取引をする場合(但し、以下の物を取引する場合は除きます)
    • 自動二輪車及び原動機付自転車(ねじ、ボルト、ナット、コードその他の汎用性の部分品を除く、これらの部分品を含めて)
    • 専ら家庭用コンピュータゲームに用いられるプログラムを記録した物(ゲームソフトなどのこと)
    • 光学的方法により音又は映像を記録した物(CDやDVDなどのこと)
    • 書籍
  2. 自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受ける場合

参考条文

【古物営業法 第15条第2項】
前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、同項に規定する措置をとることを要しない。

  1. 対価の総額が国家公安委員会規則で定める金額未満である取引をする場合(特に前項に規定する措置をとる必要があるものとして国家公安委員会規則で定める古物に係る取引をする場合を除く。)
  2. 自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受ける場合

【古物営業法施行規則 第16条】
 法第十五条第二項第一号 の国家公安委員会規則で定める金額は、一万円とする。
 法第十五条第二項第一号 の国家公安委員会規則で定める古物は、次の各号に該当する古物とする。

  1. 自動二輪車及び原動機付自転車(これらの部分品(ねじ、ボルト、ナット、コードその他の汎用性の部分品を除く。)を含む。)
  2. 専ら家庭用コンピュータゲームに用いられるプログラムを記録した物
  3. 光学的方法により音又は影像を記録した物
  4. 書籍

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